手形割引まめ知識

割引の仕訳

 手形割引とは、所持人が金融機関に満期前に割引日から満期日までの利息を割引料として支払い現金化することです。

 最近では、手形売却損という科目で仕訳することもあります。裏書譲渡とは、手形をもらった人が裏に必要事項を記入・押印し、満期前に別の支払に充当することで割引料のようなものは発生しません。

 手形が手元から離れた以上、手形債権は消滅しますが、万一振出人が倒産などで不渡りになった場合、割引人や裏書人が代わりに支払う義務があります。現時点では債務ではないが、将来、債務になるおそれのある潜在的な負債であり、あらかじめ想定して準備しておくものを「偶発債務」といいます。仕訳には対照勘定法と評価勘定法の2通りがあります。

  1. 対照勘定法(裏書譲渡の時点で受取手形を減らす)

    (手形を受け取ったとき)
    受取手形100/売掛金100

    (割引いたとき)
    当座預金98/受取手形100(この時点で手形債権が消滅する)

    割引料2
    手形割引義務見返100/手形割引義務100(備忘記録)
    ※備忘記録とは、その名のとおりで忘れることに備えるための記録です。

    (決済されたとき)
    手形割引義務100/手形割引義務見返100(備忘記録の相殺)

    「手形割引義務見返/手形割引義務」はワンセットなので「対照勘定」と呼ばれます。

  2. 評価勘定法(手形が決済された時点で受取手形を減らす)

    (手形を受け取ったとき)
    受取手形100/売掛金100

    (割引いたとき)
    当座預金98/割引手形100(この時点で手形債権が消滅しない)

    割引料2

    (決済されたとき)
    割引手形100/受取手形100(この時点で手形債権が消滅する)

    この「割引手形」というのが評価勘定です。